伝統と革新を併せ持つ
老舗和菓子店の挑戦へのこだわり

梅月堂

2023.06.16
鹿児島県日置市

伝統と革新を併せ持つ

老舗和菓子店の挑戦へのこだわり

鹿児島県日置市東市来町湯之元。100以上ある鹿児島の温泉の中でも明治時代まで島津藩主も湯治に訪れた由緒正しい温泉街です。この場所で100年にわたって地元に愛され続ける和菓子店があります。伝統を守りつつ常に新たなチャレンジを続けている「梅月堂」です。
梅月堂には創業当時から作り続ける商品があります。温泉街に泊まりに来る人たちのお土産品として親しまれている「湯之元せんべい」です。ラングドシャのような薄い生地に山椒や黒ごま、青のりがトッピングされ、材料は砂糖と卵、小麦、水といたってシンプル。このおせんべいには創業者の信念が込められています。戦後、物資不足の中で砂糖の代替品を使い再開する同業者がいる一方で、同社では砂糖を使った和菓子づくりにこだわり再開を見送った時期がありました。「材料と品質は絶対に下げるな」という教えを守り、味の深掘りに情熱を注いできた「湯之元せんべい」は長きにわたって多くの人に愛される看板商品となりました。
梅月堂は伝統を大切にしながら、自由な感性をちりばめた新しい和菓子の開発にも情熱を注いでいます。頑張るオトナが「これを食べてまた明日から頑張ろう!!」と思えるような突き抜けた和菓子を作りたいと追求する中で生まれた商品が今回、おすすめする「ラムドラ(単品:税込378円)」です。北海道大納言小豆を煮立てて作る自家製どら餡を、1枚1枚手焼きの薄皮で包み込んだ逸品で、一口食べると芳醇なラム酒の香りが口いっぱいに広がります。その香りの秘密は餡の上に7粒ずつ配置された自家製のラムレーズン。マイヤーズダークラムを100%使用しておりレーズンに十分なラム酒を染み込ませています。このラムレーズンと餡との組み合わせが癖になるとオトナな女性から大人気の一押し商品です。
大正デモクラシーや大正ロマンという言葉が生まれるほど躍動感のある時代に創業した「梅月堂」。先祖代々和菓子とまじめに向き合い、商品開発に力を入れてきた「先祖代々のまじめさと発明」の企業文化は脈々と今に受け継がれています。そんな梅月堂には描くビジョンがあります。自由にリラックスしたいと感じた時に、梅月堂の和菓子を思い浮かべてもらい「また明日から頑張ろう」とポジティブになってもらえる店であることです。そのために、自分たちのお菓子に愛情を注ぎながら一つ一つの商品を大事に作り続けています。創業より100年、長きにわたり多くの人に愛されてきた感謝を忘れることなく、常に新しい発想や感性で進化し続けている梅月堂。そこには、未来へ挑戦し続ける和菓子専門店としての誇りを感じました。

梅月堂

電話番号 099-274-2421
住所 鹿児島県日置市東市来町湯田3320
営業時間 10:00〜16:00
定休日 日曜日
U R L http://yunomoto-baigetsudou.com/
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