築百年を超える古民家を再生し
地元の“いいもの・こと・ひと”を発信

だしとお茶の店 潮や、

2023.06.16
鹿児島県南九州市

築百年を超える古民家を再生し

地元の“いいもの・こと・ひと”を発信

全国有数のお茶の生産地・鹿児島県南九州市。鰹節の産地である枕崎市と指宿市に挟まれたこのエリアは南薩地区と呼ばれ、食の宝庫として観光客からも人気のエリアです。温暖で風光明媚な南薩地区で地元の“いいもの・こと・ひと”を発信するお店があります。築百年以上の古民家をリノベーションして作られた「だしとお茶の店 潮や、」です。
「だしとお茶の店 潮や、」がある石垣地区は、昭和30年代まで多くの人で賑わう港町でした。その中でもひときわ目立つ建物として「浜崎新造店」がありました。生活に欠かせない塩や食品などを販売していたこの建物が現在の「だしとお茶の店 潮や、」です。2020年に古民家再生プロジェクトの一環で空き家だった建物をリノベーションし甦らせました。築百年以上の趣ある建物の中を覗いてみると、広々としたフロアにさまざまな商品が並んでいます。おしゃれに改装されているものの当時から使われている立派な梁や柱などが残っていて、どこか懐かしさを覚えます。この場所に刻まれた歴史の面影とリノベーションしたばかりの真新しい内装。その二つが融合することでノスタルジックな落ち着ける空間を作り上げています。
「だしとお茶の店 潮や、」では、美味しいお茶を始めオリジナルデザートやランチも楽しめます。いろいろなメニューの中でもおすすめなのが、2023年6月からランチで提供している「だしざんまい(税込1,300円〜)」です。肉や魚など、月替わりのメイン食材に、小鉢や出汁たっぷりの巻き卵がついた自信作。さまざまな種類の薬味も用意しているので、メイン食材に混ぜるといろいろな味の変化を楽しめます。この料理を語る上で欠かせないのが味の決め手となる出汁。地場の鰹節を使った当店オリジナルの出汁で、体の隅々まで旨味が行き渡り何度でも味わいたくなります。とことん出汁が味わえる南薩地区ならではのランチメニューです。
「だしとお茶の店 潮や、」を運営する株式会社オコソコでは、このお店以外にも空き家だった古民家を再生して作られた一棟貸しの宿「ふたつや、」や「かこゐ」の運営も行っています。「この地を訪れる人たちをおもてなしできる場所を増やしたい。」オコソコで代表を務める蔵元さんは、三つの古民家を活用する意義をこのように語ります。最近では、この地域に新しいカフェが増えるなど、町全体に活気が生まれています。今あるものの価値を見直し、今に合う形で伝えていく。少しずつ町が活性化するように「いろんな場所に楽しみが見つかる南薩地区へドライブがてらに遊びに来てください」と語る蔵元さん。その視線は町の未来を見つめています。

だしとお茶の店 潮や、

電話番号 070-4127-4306
住所 鹿児島県南九州市頴娃町別府358
営業時間 11:00 - 17:00
定休日 毎週木・金曜日
リンク @sioya.store