100年の歴史を刻む酒造会社の
本格リキュール

東酒造

2024.12.17
鹿児島県鹿児島市

100年の歴史を刻む酒造会社の

本格リキュール

皆さんは灰持酒(あくもちざけ)をご存知でしょうか。灰持酒とは、木灰を投入することで保存性を高める伝統的な製法で造られた古から日本に伝わる醸造酒のことです。日本酒の原点と言われるこのお酒を鹿児島では地酒と呼び、料理酒や祝い酒として各家庭で長く重宝されてきました。しかし、戦後になると灰持酒を製造する会社はなくなりました。古来より伝わるこの灰持酒の製法を地道に研究し、改良を加えながら復活させたのが東酒造です。同社では、火入れを行わず完全生酒の灰持酒を製造しています。お米由来の天然アミノ酸がバランス良く含まれており、素材そのものの旨みを引き出すことから料理酒としてプロの料理人や食品加工の原材料などにも使われています。伝統的な技法と現代の技術が融合した灰持酒が、同社の可能性を広げています。
100年以上の歴史を誇る東酒造には、酒造りへの哲学を象徴する商品があります。すっきりとした味わいが人気の本格焼酎「七窪」です。昔からお酒の味は水で決まると言われるように酒造りにおいて水は重要です。良質な水を追い求め、たどり着いたのが鹿児島市の七窪にある大重谷の湧水でした。鹿児島のシラス台地が天然のろ過装置の役割を担い、口当たりのまろやかな清水を生みだしています。自然の恵みが詰まった水で造られた焼酎「七窪」は、寿司や刺身など魚料理との相性が抜群で、その飲みやすさから多くの人に食中酒として親しまれています。
数々のロングセラー商品を持つ東酒造のイチオシ商品が「Little Kiss」です。2024年にパッケージが一新された本格リキュールで、徳之島産茶葉を使用した紅茶と沖永良部産のコーヒーを使用した和珈琲の2種類があります。どちらもすっきりと飲みやすく牛乳割りが若者から大人気。ネーミングにもこだわり、訳して(Little〈小さい→しょう〉Kiss〈口づけ→チュー〉) 直読みすると「しょうちゅー」になり、焼酎を知るきっかけとなる商品にしたいという思いが込められています。通な飲み方として「Little Kiss(紅茶)」のジンジャエール割りが度々メディアで取り上げられるなど、各方面に話題を振りまいています。
「何事も自然が一番」という創業から続く信念のもと素材そのものの旨味を引き出し、幅広く活用できるお酒を造り続ける東酒造。伝統製法にこだわり続ける一方で新しいことにも挑戦し続けています。その一つが、海外での販路拡大です。ここ20年でウイスキーや日本酒の輸出が伸びている一方で、焼酎はなかなか海外で浸透しない現状があります。そうした中で同社では、海外で焼酎のことを知ってもらえるようにラベルに英語表記を加えたり、ドルチェのようにアイスクリームにかける使い方を紹介するなどあらゆる方法で焼酎の魅力を発信し、海外での売上を伸ばしています。焼酎のさらなる浸透を目指し、若者や海外の人にも目を向けその奥深さを伝えている東酒造。100年以上の歴史を持つ蔵元のさらなる挑戦から目が離せません。

東酒造

電話番号 099-268-2020
住所 鹿児島県鹿児島市小松原1丁目37-1
営業時間 9:00〜17:00
定休日 土日祝祭日
U R L https://higashi-sz.com