桜島が生み出す火山灰が
熟成した旨みを後押し!

桜島灰干し家 せいせん

2025.07.03
鹿児島県鹿児島市

桜島が生み出す火山灰が

熟成した旨みを後押し!

鹿児島のシンボルとして県民から親しまれている桜島。今も活発に活動を続ける火山として、日本国内のみならず世界的な認知度を誇ります。一方、鹿児島の人々にとって、風向きに注意しながら火山灰と共に暮らす日常は当たり前の光景です。そんな鹿児島県民にとってやっかいな存在である火山灰を料理に活用しているお店があるのをご存知でしょうか。鹿児島中央駅の構内にある「桜島灰干し家 せいせん」では、桜島の火山灰を使って食材を熟成させる「灰干し」という独自の技法を用いた料理を提供しています。料理に使われる食材は、すべて鹿児島県産です。火山灰をうまく活用することで食材の旨味を最大限に引き出し、観光客に鹿児島の自然の恵みを伝えるお店として注目されています。
「灰干し」は、1960年ごろ日本各地に広まりました。塩で干す一般的な干物と違い、「灰干し」は食材を灰で包み込みじっくりと寝かせることで、旨味を引き出します。しかし、その手間の多さから、現在ではこの伝統的な技法を守り続ける会社は少なくなっています。「桜島灰干し家 せいせん」を運営する株式会社清泉社は、桜島の火山灰を使った「桜島灰干し」を追求する希少な存在です。鹿児島の旬の素材を新鮮な状態のまま調理しやすい大きさに捌き、塩水で下味を整えた後に、桜島の火山灰を敷いた専用の容器に一つひとつ並べていきます。食材を特殊なセロファンフィルムで包み、綿布をかけたうえで火山灰をたっぷりと重ね、冷蔵庫に24時間以上寝かせます。火山灰によって余計な水分や臭みが取り除かれた食材には、まろやかさと深みが生まれます。一つひとつ手間暇かけて手作業で行うことで、桜島の自然の力と伝統技術が融合し、鹿児島の食材の旨味をより引き出すことを可能にしているのです。
「桜島灰干し家 せいせん」は、鹿児島の海の幸や山の幸を桜島の火山灰でじっくりと熟成させた灰干し料理を提供しています。特におすすめする料理が「熟成刺身盛定食」です。マグロやカンパチ、タイ、サーモンなど4種の海産物を盛り合わせた人気メニューで、季節によってタカエビといった他県ではあまり見かけることのない海産物が食べられることもあります。灰干しされた刺身は酸化が抑えられ、みずみずしく、まろやかで柔らかな味わいに仕上がります。定食のご飯は、鹿児島県湧水町で育った棚田米を使用し、玄米と白米から選ぶことができます。さらに、出汁から丁寧に取った味噌汁と手作りの小鉢が付き、栄養バランスの取れた食事が楽しめます。定食で使われる野菜は、毎朝農家から取り寄せた新鮮なものばかり。無添加のオリジナルドレッシングをかけると、その味はさらに引き立ちます。大人から子どもまで安心して楽しめる鹿児島のおいしさが詰まった定食で旅のひとときに彩りが加わります。
ランチ時になると行列ができるほどの賑わいを見せる「桜島灰干し家 せいせん」ですが、夜の時間帯もまた、昼とは違う魅力がたっぷりです。充実した定食メニューはもちろんのこと、鹿児島の本格焼酎も豊富に取り揃え、数種類の銘柄を飲み比べながら味の違いを堪能できます。料理と一緒にお酒も楽しみたい人に人気なのが「せんべろセット」。好きなおつまみとドリンクの自由な組み合わせがリーズナブルに味わえます。さつま揚げやきびなごの炙り焼きなど、地元の郷土料理を肴に飲む焼酎は格別です。次の電車を待つ間の“ちょい飲み”にぴったりなセットで、一人でも気軽に立ち寄れる場所として地元の人からも親しまれています。鹿児島の玄関口として観光客が行き交うこの場所で、桜島灰干しの料理を提供し続けるのは、食を通じて鹿児島のことをもっと知ってもらいたいという思いがあるからです。熟成された食材と丁寧な料理、そして心のこもったおもてなし。「せいせん」だからこそ味わえる鹿児島の魅力をぜひ一度体験してみませんか。

桜島灰干し家 せいせん

電話番号 099-297-5259
住所 鹿児島県鹿児島市中央町1-1
鹿児島中央駅2F ぐるめ横丁
営業時間 11:00~15:00(L.O.14:30)
17:00~21:00(L.O.20:30)
土日祝は11:00~21:00(L.O.20:30)
定休日 無休(施設に準ずる)
リンク @haiboshiseisen