竹の箸だけを作り続け
孫の代まで持続可能なものづくりを

ヤマチク

2023.06.16
熊本県玉名郡

竹の箸だけを作り続け

孫の代まで持続可能なものづくりを

竹は、古来より日本人に身近な素材として、さまざまな生活用品に使われてきました。しかし、近年は石油製品を素材とする用品が増え、竹製品の多くは安価な輸入に頼るように時代が変化しています。そうした中で、半世紀以上、一貫して竹を素材にした製品づくりに取り組む会社があります。昔ながらの技術を伝承し、竹の箸だけを作り続ける会社、それがヤマチクです。
従業員は24名、ヤマチクは熟練の技術を頼りに年間で500万膳を超える竹の箸を製造しています。その多くは他社ブランドからの受注生産で、竹の特徴を引き出す同社独自の技術が多くのクライアントに喜ばれています。すべて天然の竹を素材としているだけに加工が難しく、硬質木材や成形プラスチックと違って機械加工による大量生産に向いていません。素材となる竹を切り出すパートナーはいまや数えるほどまで減り続ける中で、吸い付くような箸先で掴みやすく、適度なしなりと軽さを備えた竹の箸の魅力を今に伝えています。
そんな竹の箸を作り続け、究極を追い求めるヤマチクが満を持して開発した自社オリジナル商品が「おかえりの箸(税込1,650円)」です。2019年に販売を開始した商品のコンセプトは「お箸の原点回帰」。若い世代を中心に竹離れが進む中で、もう一度竹素材の魅力を伝え、竹のお箸に戻ってほしいという願いを込めて製作されました。特徴は、持った時の軽さと箸先の繊細さ。持ち手部分を丸くして、指を添える重心部分から箸先にかけて四角くなるよう加工しています。見た目はシンプルながら竹の特長を十分に引き出し、使い心地を追求した逸品です。
竹取物語をイメージして作られた「おかえりの箸」のパッケージは、NY ADCやPentawardsなど、国際的なデザイン賞を受賞しています。出産祝いや結婚祝いなど、大切な方へのギフトとしても喜ばれるパッケージデザインで、子育て世代の女性から高く評価されています。全国のセレクトショップや阿蘇くまもと空港の雑貨店、オンラインストアなどで購入することができるので、ぜひ一度お試しください。毎日のように使うお箸だからこそ、他の素材とは一味違う使い心地のよさに気づいていただけると思います。嘘がなく無理がなく、孫の代まで持続可能なものづくりを。ヤマチクは竹から生まれたかぐや姫のように、その人にとってかけがえのない逸品となるように、一つひとつの箸に魂を込めて製造しています。

ヤマチク

電話番号 0968-53-3004
住所 熊本県玉名郡南関町久重330
営業時間 8:00〜17:00
定休日 土・日・祝
U R L https://www.hashi.co.jp/